日本インディ映画に未来はあるのか。スタジオとインディーの違い

少し前、バラエティージャパンにて、インディー映画製作者の今後について書かれた記事があります。

サブプライムローンの破綻で経済危機が続いている昨今、インディー映画業界はピンチなんでしょうか・・・。

○新参者には実はチャンス・インディー映画は下克上の時代に突入

○米インディ映画に未来はあるのか?
http://www.varietyjapan.com/news/business/2k1u7d00000dgfxy.html

内容は、今までインディー映画を支えて来た配給会社が相次いで、親会社に吸収合併されたり、業績が悪いということを話されています。

正直言って、私はこれを別に危機とは感じでいないんです。

インディー映画が本当のインディー映画のスタイルに戻っただけで、私のような弱小プレイヤーにとっては千歳一隅のチャンスなわけです。

インディー映画というのは、映画を制作するときに、メジャーな映画制作会社が映画完成までに資金を提供しない映画を言います。

メジャーな映画は企画段階からスタジオからお金が来ます。

簡単に言うと、それが「スタジオ映画」と「インディー」の違いです。

なので、インディー映画でも、20世紀フォックスや、ワーナーブラザーズ、ユニバーサル等が配給を担当しているのがほとんどなので、インディー映画でもスタジオのロゴを観る事があります。

それは、彼らは配給する時点で、映画の制作会社にお金を払って映画を買っているので、映画の所有権が、スタジオに移っているからです。

ややこしいですね。なので、よーく見てみないと、時々、インディー映画かスタジオ映画か分からない時があります。

映画の資金調達につて、私は、以前に記事を書いています。

<関連記事>
○ハリウッド映画・ヨーロッパ・そして資金調達のヒミツ
http://ja.katzueno.com/2008/02/470/

○映画の投資の集め方(前の続き)
http://ja.katzueno.com/2008/02/472/

が、上に書いている事は、インディー映画の最近の資金の集め方のトレンドを紹介していました。

ただ、今の経済破綻で、先行きが不透明ですけれどね。

ということで、上記記事にも紹介させていただいた「ランボー」の最新作ですが、実は、ランボーが半インディー映画だったのはご存知でしょうか?

○「ランボー」最新作はインディー映画だった?

まあこれは、私が学生時代にインターンをしていたインディー映画の制作会社に、たまたまランボーの脚本が送られて来たので、ランボーが、最初はインディー映画の形態だったのが分かっているんですが・・・。

スタジオはおじいさんになったスタローンを使って「ランボー」の新作なんか作りたくなかったんでしょう。スタジオの気持ちも十分分かります。

脚本家が、私がたまたま働いていた、中堅の映画制作会社に脚本を送りました。

その映画制作会社は、当時のヨーロッパの映画投資ブームに乗っかって、主にドイツのファンドから20〜50億の予算で映画を作れるような体力があったので、脚本家がそれを見越して送ったのでしょう。

んで、「ランボー」最新作は、私のカテゴリー的に、「半分インディー、半分スタジオ映画」です。

というのも、スタジオ映画の定義は、正確に言うと

○スタジオ・システム – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/スタジオ・システム

にあるようにいろいろ定義があるのですが、スタジオ映画の定義を簡単に言うと・・・

プ ロデューサーが「完成」と言うまでに、20世紀フォックス、ユニバーサルスタジオ、パラマウント、ワーバーブラザーズなどの「スタジオ」と呼ばれるところ から資金の提供を受けていない、もしくは、スタジオ側が編集のやり直しなどの口出しが出来にくいていどの資金の提供をしていない作品です。

チョー簡単に言うと、制作費「○億円」の中にスタジオのお金が入っていない映画

の事をインディー映画といいます。

*ちなみにこの「制作費」にはマーケティングの広告費や配給の時の経費等は含まれておりません。

んで、前述の「ランボー」は、製作の準備段階では、スタジオ以外の中堅制作会社が製作していたので、その時点ではインディーでした。

ただ、私の予想では、スタローンが映画に「出る」と返事をした時点ぐらいで、スタジオも資金提供をしたと思われますので、撮影段階前にスタジオ映画になったと思います。

なので、「ランボー」最新作は半分インディー、半分スタジオ映画なのです。

○半インディー・半スタジオ映画達が苦しんでいるだけで、インディー映画は反対にチャンスである

最初に紹介したバラエティー・ジャパンの記事にもありますが・・・。

私なりの解釈で言うと、上記のような、半インディー半スタジオが制作する映画が、昨今の経済危機等で落ち込んでいるために、5−10億の予算の映画が作られにくくなっています。

なので、ということは、下手に資金力があって作られていた映画が作られなくなる訳です。

ということは、市場に出回る映画が少なくなる訳です。

いまからは、本当に知恵を絞って、完全にインディーのスタイルで制作されている映画が、より日の目を見る可能性が出て来ます(ただし、これは年に1〜2本のチャンスだったのが、年に4本〜5本)と増えるだけですので、難しい事はかわりません。

ということは、今から映画ビジネスをしたいと思われる方にはチャンスがありません。勉強はしないと行けません。

が、いままでコツコツやってきたインディーのプロデューサーたちが日の目を見る確率が高くなっている訳です・・・

って私も含まれるのかな?

がんばらなければ〜!

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