アップルのプレゼン術を盗め!(その3)

さて、前回からの続きです。アップル社のマーケティング術を自分の広報に活かして行く続きです。前回は、ホームページを利用して積極的に報道資料を公開し、高解像度の写真をばしばし公開して行きましょうということを書きました。

○アップルのプレゼン術を盗め!(その2)
http://ja.katzueno.com/2008/10/822/

すみません、仕事が立て込んだので、時間が遅れ、日付が変わってしまいましたが、続きです。

○アップルのプレゼンを自社でも活用する(続き)

6.ビデオを活用する

さて、アップルでも記者会見の模様をすぐにダウンロード出来るようにしました。

ということで、ビデオの事が少しでも分かる人がいるのであれば、ひとまずビデオを公開しましょう。

<YouTubeを活用>

アップル社みたいに、ストリーミングサーバーがないと嘆きの広報担当さん。

いやいや、デジカメの動画モードで30秒くらいの動画を撮影して、YouTubeにアップロードしましょう。

もちろん、ちょっとのコツは要りますが、手軽に、新製品をビデオで広く・・・そしてコストがほとんど掛からずに公開出来ます。

百聞は一見にしかず。しかし「聞く」事も出来て「見る」こともできるビデオの効果は絶大です。

<大容量ウェブサーバーを活用>

最近は、ウェブサーバーの管理費も格安になって来ました。

なので、もうちょっと、ビデオの事に詳しい方。

数ギガある、AVIファイルや、MOVファイルを公開しちゃいましょう。

去る6月、ロスのジャズシンガー、James Tormeのコンサートで、私は、キャノンの、小さいHDVカメラでコンサートの模様を撮影しました。

○ジェームズ・トーメコンサート写真
http://ja.katzueno.com/2008/06/650/

んで、適当にその時のビデオを取り込み、編集もあまりしないで、テロップも何もない、5分ぐらいにまとめた1Gのサイズのビデオを私のFTPサイトにアップロードしたんです。

そうして数週間後、ロス郊外のリバーサイドでコンサートがありまして、テレビ局がちょっと事前告知を放送したいと連絡がありました。

しかし、彼らはロスから2時間離れたところだったので、ジェームズもテレビ局側もスケジュールを合わせてインタビューを録る時間がありませんでした。

しかも放送日は連絡のあった翌日。

なので、私が家庭用ハイビジョンカメラで撮影した映像をFTPサーバーからダウンロードしてもらいました。

ダウンロードの所要時間は、相手はテレビ局だったし、FTPの使い方も分かっているようでしたので、数時間ですんだと思います。

場合によっては宅急便よりも早くデータを届けられる事が出来ました。

カッコイイ編集はしなくてよいです。

テレビ局さんが編集してくれますから。

とにかく家庭用でも良いですから、ハイビジョンで撮影しましょう。

製品だったら、照明が暗くないところで背景がうるさくないところ(会議室で十分ですね)で、製品のクロースアップ、製品を手に取れるのであれば、手に取ってゆっくりまわして撮影しましょう。

静かで反響が少ない部屋だったら、担当者の15秒、30秒、1分の尺で、インタビューを録りましょう。

それを、あまり編集しないで、文字も入れないでご自分のサーバーに公開して下さい。

この場合は、ダウンロードが多いと、サーバーがパンクしちゃう可能性があるので、関係者だけにリンク先を教えるようにします。

これ、マックでもウインドウズでも、動画が撮れるデジタルカメラと、ウインドウズの「ムービーメーカー」や、マックの「iMovie」など、付属のソフトウエアで簡単に作れます。

これで、自社もアップルのように新製品発表が出来る環境が出来ましたね。

ちなみに、私の例です。

○Asian Stories at YouTube
http://jp.youtube.com/asianstories

YouTubeに私の映画専門チャンネルを作り、予告編、ビデオクリップ、そして映画祭で自分でインタビューしたビデオを適当に編集して載せました。

○マーケティングの悪い例?

さーて、ここで、私的に感じた、マーケティングをうまくできない企業を紹介します。

アップル日本法人

これだけ、アップルをほめて、一番残念なのが、アップルの日本法人のマーケティング。

実は、これ、アップル本社が、自分の力を過信しすぎて、アメリカ流を日本法人に押し付けているからなんです。

1.報道写真の公開できない

アップル日本法人のプレスリリースを見てみましょう。

○新しいMacBookファミリー、ノートブックのデザインを再定義
http://www.apple.com/jp/news/2008/oct/15macbook.html

写真へのリンクがありません。

これは、アメリカ法人が、日本法人に画像を渡していないからです。そりゃさ、機密保持を厳しくしているとはいえども、日本人のマーケティングスタッフを本社に置くとかして、日本語ウェブサイトの充実を図りましょうよ。

2.ビデオの連携がとれていない

○アップル – すべてが新しい、MacBook – ビデオ
http://www.apple.com/jp/macbook/the-new-macbook/

今では日本語字幕がつけられていますが、ユーザーが最も多くアクセスする記者会見当日は、日本語字幕がつけられていませんでした。

これで、日本アップルは商機をちょっと失いました。

だれが、日本語字幕なしのビデオを見れるねんって。

しかし、これはアップル日本法人の方たちの責任ではないんです。

コマーシャルを事前に渡す事が出来なかったアップル本社のマーケティング部が悪いんです。

去る、火曜日、テレビ東京の「ガイアの夜明け」で、東京ディズニーランドが、シルク・ド・ソレイユの講演を始める特集をしていました。

そこで、ディズニー側の方が、ブログで口コミをしてもらうために、なにか資料を渡しましょうと提案しましたが、シルク・ド・ソレイユ側は、反対しました。

そりゃ、自分たちの理念があるのは分かりますが、日本に来たら日本なりのやり方をするために、ちょっとの妥協をする必要があります。

これは、海外に進出している日本企業の経営者にも言える事なんです。

郷に入れば郷に従え。まずはその国の文化をきちっと調べましょう。しかし日本企業の文化も取り入れる事が大切ですから、妥協するところは妥協する。日本企業として押せるところは押すバランスを考える事が大切です。

アップル本社のマーケティングは見習うところがあるけれども、実は、アップルは日本へのマーケティングができていない、というオチでした〜。

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