映画編集には Mac? Windows ?

最近、知人から「ビデオ編集用のパソコンを買いたいんだけれどどっちがいい?」と聞かれて、彼にはマックを買わせてしまいました。ということで、機会がいいので、自主制作映画を作っている方を中心に、映画編集に使える自分に合った編集システムは?を書かせていただきます。

○インディー映画製作者のためのパソコン講座 – WindowsかAppleか

基本的に、映像の編集で、デッキとデッキを使ってテープ編集をするリニア編集は、テレビの報道局とかスポーツ中継等の即効性が必要なところに限定されています。パソコンに取り込んで、テープに出力する時間が省けるので、編集作業をかなり速く行える場合があります。

ただ、自主制作映画や、普通の映画、そして、時間のあるTV番組は現在、ほとんどの方がパソコンを使って編集していると言ってよいでしょう。

ということで、今回は、映像を作りたい人向けのパソコン導入講座です。

ちなみにアビッドのシステムは高嶺の花。あとマック版ウインドウズ版両方がある等、様々な理由で比較対象にしておりません。

○Windows vs Mac: アップルのマックでのシステム


さ て、一番先に思い浮かぶのは、自分も使っているマックのシステムです。特にアメリカで留学されている方。アメリカで留学し映画を作りたいという方は絶対に マックを購入しないといけません。これは必須です。なぜかというと、周りの人間が、学生からインディーからスタジオまで、皆マックを使っているからです。

ここで問題になるのはデータの互換性。他の人とコラボレーションをするときに、データを交換したりします。そんなときに、自分がマックを持っていると学校のラボで遅れている分を自宅で編集できたりします。

そうでないとみんなが終わるのを待って、時には夜遅くまで学校のラボに残り、遠い駐車場まで眠たい目をこすりながら、一人寂しく家に帰ることになる事です(経験者は語る)

ア メリカでファイナルカットがなぜ良いかというと、とにかく皆が使っています。ウインドウズを使っているのは地方の結婚式ビデオや企業プロモを作っている小 さなところぐらいです。残念ながら、それらの人は結婚式ビデオのプロダクションや企業プロモでだけで終わってしまう方がほとんどです。

私 は元々ウインドウズ派で、トムソン社EDIUSのシステムの一歩前進であるDVRex(懐かしい)のシステムと、アドビのプレミアを使用していました。な ので友人ともデータの交換ができず、かなり苦労したのを覚えています。まあ、当時はファイナルカットプロのバージョンが1か2と完成度が低く、プレミアの 方が完成度が高かったということもあります。

ただ、どれだけWindowsの機能が高くても、周りの人間が使っていなければコラボレーションが出来ません。監督さんや編集者さんが交代で編集されたい時、お互いが同じシステムを使っていると、すぐに編集データのやり取りが出来ます。

実 際にWindowsで編集されたとあるインディー映画が、配給会社に買われたとき、購入の条件として「ファイナルカットで編集し直してデータを提出」とい うプロジェクトを知っています。彼らは、どっちにしろマックを購入しなければならず、一ヶ月ぐらい徹夜で編集作業をするはめになってしまったのです。

ということで、アメリカの映画業界に編集の留学・仕事をされたい方は、今のところ、100%マックを購入される事をオススメします。これは機能の問題ではありません。普及率の問題です。(アビッドの数百万円のシステムを購入して使いこなせる方は別ですが、)

そ して、先日、アドバイスした知人はアメリカ在住。日本に向けてのTV番組を制作するという事で、その方はマックでもウインドウズでも良かったのですが、パ ソコンに関する知識が少ない。ウインドウズの場合は何千種類とパソコンがあり、すべてのパソコンがビデオを編集出来るとは限りません。

この記事を書いている時点では、新製品のマックはすべてファイナルカットが動きます。パソコン選びで頭を痛めて時間を浪費するよりは、マックを購入される事をお進めします。ウインドウズでもマックでもビデオ編集という事に特化すれば、同じ値段を払わなくては行けません。

てな感じでマックで映像編集をする時の長所と短所を並べてみました。

    ・パソコン選びで頭を悩まなくてよい
    ・アメリカだったらみんなマックとファイナルカットを使っている
    ・なので、アメリカで働きたい人には有利
    ・データを共有しやすい
    ・HDやフィルムへの移行がしやすい
    ・ロスやニューヨークだったら周りのみんなは殆ど全員マックを使っている
    ・なのでLAやNYだったらウインドウズ使っていると相手にされない(残念ながら)

でも、マックでも短所があります

    ・パソコンを自由にカスタマイズ出来ない
    ・価格が高い
    ・アップルのサポートは結構不親切
    ・アップルストアーの人のGeniusのすべての人がビデオ編集に詳しい人ではない
    ・付属のiMovieなどのソフトは、既存の、ひな形テンプレートばかりでオリジナルな作品が作りにくいのでソフトの購入が必須になる
    ・使えるフリーソフトが少ない
    ・日本では、自主制作や地方プロダクションのFinal Cut Pro導入率は比較的低いので回りにマックを使っている人が少ない
    ・Final Cut Studioはブルーレイに正式対応していない(HD-DVDのみ)

などです。ただ、最近のマックはウインドウズも走りますので、ウインドウズで画像編集程度ならマックでも使えます。

ここで、アドビのPhotoshopを購入するお金がない人は、フリーソフトの一つ、GIMPという高機能画像処理ソフトがあります。

○Gimp wiki
http://twist.jpn.org/gimpwiki/

これはインストールに日本語版パッチを当てなければ行けない等の作業が必要ですが、普通に使う分は十分に高機能なソフトです。

話がそれてしまいましたが、とにかく、マック導入にはお金が掛かります。なので、特にアメリカに留学されている方は、無理にウインドウズの編集パソコンを買わないで、お金を貯めてマックの1世代前の中古を買う等した方が得策でしょう。

あ と、購入したときに付属して来るiMovieはあまり拡張性がありません。ほとんどの事が出来ると言えば出来るのですが、やはり最低限Final Cut Express、本当はFinal Cut Studio必須と言いたいですのですが、ソフト購入の費用もかさむのが玉にキズ。

ただ、Final Cut Proを導入している日本の制作プロダクションも増えて来たので、就職にも有利になって来ました。

今のところ、一番手軽に購入出来るマックはMac Mini。近々、バージョンアップがされると噂されていますが、今購入されたい方は、とにかくメモリを2GBにアップグレードして購入されて下さい。

あと次世代Mac Miniで、ファイヤーワイヤー(DV端子、もしくはIEEE1394ポートとも言います)が外されたらビデオの取り込みがしにくくなるので、iMacを購入するしかないでしょう。

とにかく内蔵ハードライブを120GB以上、そしてメモリを最低2GBにすることをオススメします。

○Windows vs Mac: ウインドウズでの編集システムは

さて、次にウインドウズでの編集システムを考えてみましょう。

    ・費用が比較的安くて済む
    ・フリーソフト、もしくは低価格のソフトが充実
    ・初心者から中級、上級者用の編集ソフト、DVDソフトが充実している
    ・日本の制作プロダクションは結構ウインドウズを導入している

とにかく、比較的安く導入出来るのがうれしいところでしょうか。でも・・・。

    ・でもマックと同じスペックのパソコンを購入しようと思うと費用は結局同じ
    ・選択がたくさんありすぎるので、初心者の導入は頭が痛い
    ・中にはカメラやデッキと、取り込みカードの互換性が悪いこともある
    ・ソフトや編集システムがありすぎる
    ・Adobe PremiereやAfterEffectsなどの高機能ソフトを導入すると、マックのソフト購入費用より高くついてしまう時もある
    ・ビデオ編集出来るノートパソコンが少ない(マックは今のところAirと最新Mac Bookにカメラから取り込めるFirewireポートがついていませんが、2GBのメモリと外付けハードディスクがあるとほとんど全新機種で編集出来ます。)

な どです。んで、ウインドウズで編集するにはどのパソコンが良いの?と言われると、正直言って分かりません。私の周りはほとんど自作やオーダーメイドでパソ コンを作られているし、ウインドウズパソコンの新機種は常に発売されていますので、ここのブログに書いて一週間後にまた情報が変わってしまうので、書けま せん(苦笑)

さて、ここで、ウインドウズでお進めするシステムは

・Adobe Premiereのシステム
http://www.adobe.com/jp/products/premiere/

・Thomson(旧カノープス)社のEdius
http://www.edius.jp/

・Ulead Video Sudio
http://www.corel.com/servlet/Satellite/jp/jp/Product/1210622733304

など、これ以外にも無料から10万円以上の様々なソフトが揃っています。

マックは無料で付いてくるiMovie、Final Cutは、2万円の低価格バージョンと15万円のFinal Cut Studioと3種類だけしかないので選択肢は限られます。反対に選択肢が少ない分選びやすいと言えばそうですが・・・。

てな感じです。時と状況によって、オススメ出来る編集システムは変わって来ます。

ご自分はMacが良いのかPCが良いのかよく考えて導入を決められて下さい。

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