文章作成ソフト「WriteRoom」タダキャンペーンとそのマーケティング方法を考える

昨日は、大阪で行われたオープンソースイベント「関西オープンフォーラム2009」において、「concrete5」のセミナーを行わせていただきました。

実は、全然宣伝していなかったにもかかわらず30名の方にお越しいただき、一時期は立ち見席が出るほどの大盛況(いや途中で見学ツアーの一団が来られただけですが・・・)。


写真撮影はOpenLaszloの使い手、Laszlo Japanの ason さんにやっていただきました。ありがとうございました。

● OpenLaszlo
http://www.openlaszlo-ason.com/

また、この場を借りまして、関西オープンフォーラム実行委員会の皆様、このような機会を与えて下さり、ありがとうございました。

さて本題に入ります。

前回紹介したソフトウエアが無料キャンペーンでゲット出来ます!

というか、Twitterや SNS が浸透して来た昨今に、かなり適したマーケティングキャンペーンですね〜。

● 原点に戻る – シンプルイズベスト!
http://ja.katzueno.com/2009/10/1076/

で 紹介した、文章を“書く事”だけに特化したソフトウエア「WriteRoom」ですが、MacHeistという、ソフトウエアをオンラインでパッケージ販 売をするキャンペーンを行って急成長しているオンラインソフト販売サイトで、無料キャンペーンの一環として、他の4本のソフトと一緒に無料で配布しています!(50万ダウンロードを超えるともう一本ついて来るらしい〜)

● WriteRoom (ソフトのサイト)
http://www.hogbaysoftware.com/products/writeroom

● MacHeist (キャンペーンサイト、11/12まで)
http://www.macheist.com/

私 は既に、WriteRoomを正規の価格で購入しましたが、せっかくなので、もう1つのライセンスをゲットしました。正直言って、購入して1ヶ月以内にタ ダでゲット出来る事にちょっと残念ですが、しかし、昨日の大阪でのセミナーの原稿書きや、concrete5日本語サイトでのヘルプの作成等、大活躍して いるので、お金を払った事に悔いはありません〜。

もちろん、ソフトをタダでゲット出来ると入っても、アカウントの作成と、メールアドレスの登録が必要です。

私的には、WriteRoom以外のソフトはあまり使わないので、WriteRoom以外のソフトはあまりオススメしませんが、ついでにゲットしましょう〜。

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■ ついでに考える:タダで69億円分の広告費を“節約”したを考える
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良い機会なので、このキャンペーン、おさらいしてみましょう〜。

MacHeist は、こういった、有料ソフトを無料で配布するキャンペーンを度々行っています。

無料で配布して、販売サイトと開発者たちは損をしているかというと、実はそうではありません。

立派な広告マーケティングなのです。しかもお金がかからない〜!!!

今までの典型的な広告では、テレビや新聞、ラジオ、屋外広告等で広告費を払って商品を宣伝します。

例えば、アメリカでの“メジャー”なハリウッド映画等では、アメリカ国内だけで、映画一本あたり15〜30億ぐらいの広告費を使っています。

日本でも、大企業さんの広告費は、中には、1キャンペーン辺り、数億〜十数億円かかっています。

今回は、販売価格合計$154のソフトを1週間で50万セットを目標とした、無料配布キャンペーンです。

ということは目標の50万セットに達成すると、$154 x 500,000 = $77,000,000 x .90 =約 69 億円

69億円分の広告費を使っていることになります。

いやいや、でもでも、開発者から無料で配布する事に許可を得てもらっていますので、69億円分の広告費は、実質ゼロです。

しかし5本のソフトのバンドルなので、1つのソフト辺り 69 億 ÷ 5 = 13.8 億円

約14億円分の負担になります。

大きいかもしれないこの金額、14億円の広告費というのは、世界規模で考えると、別になんてことありません。

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例えば、アップルが米国証券取引委員会に提出した年間レポートを見てみましょう〜。

● Apple Investor Relations SEC Filings
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=107357&p=irol-sec

こ この 2009年10月27日にアップルがSECに提出した「Annual report which provides a comprehensive overview of the company for the past year」レポートの79ページ目に、2009年「Accured marketing and distribution」と、商品のマーケティングと販売に費やした経費が計上されています。

359百万ドル = 約 323億円 です

アップルが、世界中でTVCMや、アップルストアーでの販売で費やした経費です。

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そりゃー、アップルは、コンピューター、サーバー、OS、ソフトウエア、電話など、いろいろな商品を販売しているので比べること自体が無謀かもしれませんが・・・。

しかし、アップルは323億円をマーケティングを費やしているので、一つあたり14億円をソフトウエアをタダで世界中に配布することぐらい・・・広告費として十分成り立つと思います。

ということで、1週間無料ソフトを配布するキャンペーン。

69億円の損?

ではなく、

69億円分の広告費を、サーバー管理費、ページデザイン費のみで行っている広告キャンペーンと考えれば、全然安いですね〜。

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■ ついでに考える:ソーシャルな広告の利点
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そして、この広告キャンペーン。私も実は、彼らの毒牙にかかってしまっています。

私も、彼らの広告キャンペーンに加担し、彼らの宣伝を手伝っているからです。
しかもタダで〜。

しかも、わざわざ日本語で紹介しています〜。

Twitter では中国語や他の言語でもこのキャンペーンの事が書かれています。

しかも、私は、このキャンペーンの事を、MacHeist 自身ではなく、Usagi Projectのメンバーさんの投稿から分かったのです。

わたしたちはタダという言葉には弱いですね〜。

しかも、もちろん、MacHeistでは、ソフトウエアの無料配布にあたり、アカウントを作成する事が条件になっています。

ソフトウエアのライセンス番号もメールで配信されてしまうので、メールアドレスを偽造する事もしにくいです。

ということは、優良な顧客情報をMacHeistは得ることができるのです。

今現在、キャンペーン中のMacHeistのページには、何人のユーザーがこのキャンペーンに参加したかのリアルタイムカウンターがついています。

キャンペーン3日目、すでに18万人の人が、メールアドレスを登録しました〜!

また、このキャンペーンを行う事により、違法コピーソフトが反映する事もある程度押さえる事が出来ます。

ということで、実は、このキャンペーン、全く悪いところが見つからないキャンペーンなんです〜。

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・キャンペーン出費がほぼなし
・効果絶大
・口コミが地域だけでなく世界中に広がる
・顧客情報を簡単にゲット出来る

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もちろん、顧客情報を、簡単に相手に提供するというのは、抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、私たちが、このようなキャンペーンに引っかかる事により、ソフトウエア開発業者がマーケティング費用を押さることができ、結果的に、ソフトウエアの値段が安くなって私たちに帰って来ます。

もちろん、MacHeistは、私たちのメールアドレスの顧客情報を第3者に販売してしまうかもしれません。まあ、しかし、その時はメールアドレスを変更したら良いですし、クレジットカードの番号も変更したら良いです。

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私は、

ソフトウエアの値段 = 私たちの顧客情報

を天秤にかけたら良いと思っています。

・安いソフトを願っている人は、こういうキャンペーンに参加し、自分の個人情報の管理を徹底
・自分の個人情報を大切にしたい方は、無料ではなく1万円払って、店頭で現金で購入する

です。

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つまり、オンラインキャンペーンで使われない

・店で購入する
・店の経費を払う
・店の広告費
・店の人件費
・商品のパッケージ代(箱・CD代、郵送費)

を余分に支払う事によって、顧客情報をある程度隠す事が出来ます。

10年以上前はインターネットは普及していませんでした。

10年前、パソコンユーザーは、インターネットプロバイダーにお金を払う代わりに、ソフトウエアに余分にお金を支払っていました。

しかし、今では、プロバイダーにインターネット接続料金を払っているので、その分、価格の安いソフトウエアをダウンロード購入したり、こういったキャンペーンの毒牙にはまるのは、やはり時代の流れでしょうか・・・。

賢い、商品の買い方をしましょう〜。

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