オープンソースソフトと商店街(その1)

さて、実はこの一週間。ずっと風邪をこじらせてしまいました。かなりひどかったので、新型を心配しましたが、熱が無かったのと、かかりつけのお医者さんには「普通の風邪」と言っていただいたので安心しながらも集中出来ない一週間を過ごしました。

おかげさまで、かなり仕事が溜まっています。一つ一つ片付けていきます。

新年早々悪いことがあったので、もう悪いことは起きないでしょうとポジティブに行きたいと思います。

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さて、一昨日。

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● 商店街再生の鍵は「ロフト」
http://ja.katzueno.com/2010/01/1114/
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という記事を書かせていただきましたが、実はこれには裏があるのです。

記事中の番組「ルビコンの決断」中、丸亀商店街の理事長さんだったか、コメンテーターの方だったか、風邪で頭がボーッとしていた中で聞いていたので忘れてしまったのですが、こんなようなことをおっしゃっていました。

「昔の商店街は皆『メーカー』だった。けれども時代が経つにつれて、皆楽をするようになり、も他人のものだけを売るようになった。」

ですので、商店街には再び「メーカー回帰」と「オンリーワン」の力が必要になったとのことです。

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ここで、ちょっと思い当たることが・・・・。

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これって、コンピュータの「ソフトウエア開発」でも全く同じことが言えるのではないでしょうか。

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■ ソフトウエア開発と商店街の始まり
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さて、商店街のお店の人は、昔、皆がメーカーさんでした。1つの店が全てオリジナルな商品を作っていたのです。

ちなみに、コンピュータの世界でも同じことが言えます。

昔、コンピュータを使っていた人は、全ての人がプログラムを自分で作っていました。周りで30代以上のコンピュータに詳しいお兄さん、お姉さんに、30年前のことを聞いてみてください。

30年前、1980年代の頃は、パソコンを使っていた人のほとんどがプログラムを自分で作ったり、読めていたりしました。

その頃のプログラムは比較的簡単にできた、ということもあるのですが、当時は、今は懐かしいフロッピーディスクでさえも高価な時代。一番安いプログラムの配布方法は、プログラムのコードを紙に印刷し、それを再びパソコンに入れなおすことでした。

ですので、当時の人達は自然とみんな、プログラムがある程度、読めたのです。

商店街の人達もそうですね。街の電気屋さんが家電の修理ができたのと同じですね。

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面白いので、以下にちょっと例え話を書いてみたいと思います。

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■ シュミレーション:商店街の電気屋さんとソフトウエア
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● 始まり始まり
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そして、技術が発達し、商品の大量生産をすることができるようになりました。街の電気屋さんでは、商品を自分のところで作るより、大量生産で作られた製品を仕入れる方が安く済むようになりました。

ですが、製品は度々壊れたので、街の電気屋さんは修理などにも仕事が入るようになります。

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同じように、ソフトウエアの世界でも、データを保存するフロッピーディスクなどが安くなってきました。そうすると、今までプログラムを手作業で入力する必要がなくなりました。

となると、有能なソフトウエアの会社がどんどん生まれて自分たちのソフトを売るようになります。ただし、コンピュータは、まだまだ難しく高価だったので、ちょっと専門的な知識が無い人じゃないと使いこなすことは出来ませんでした。

ですので、全国各地にパソコンショップができ、専門家の人が全国各地にいました。

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● 流通と大量生産の頂点
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時代が経つに連れて大量生産の効率がかなりよくなりました。新しい製品がどんどん開発されて、値段も安くなってきました。

そうなると、1つの製品を修理しているよりも、新しくてより性能の良い製品を買うようになります。商品を修理する人が少なくなってきました。

同時に修理をする必要がなくなったので、今までのように職人さんがお店番をする必要がなくなり、比較的素人さんでも店番をすることができるようになりました。

製品を作る大本のメーカーは最終的には世界に一人しかいなくても良くなり、街の電気屋さん要らなくなりました。

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コンピュータの世界でも、いろいろ新しい技術が生まれ、インターネットが登場しました。

高性能なことがソフトウエアで簡単にできるようになり、そのソフトウエアも今までのように、CD-ROMなどで受け取ったりする必要がなくなりました。

ソフトウエアに問題があったとしてもすぐにネットから修正プログラムを瞬時に配布することが出来、街のパソコンショップはいらなくなりました。

「いいわーネットで情報がゲットできるから〜」「ネットのほうが安いから今後はネットで買うよ〜」「ソフトは大手の使うから良いよ〜」てな感じで、地方の小さいソフトウエア会社やパソコンショップがどんどん潰れて言ってしまったのです。

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● 寡占化で便利が不便に
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ということで、街から電気屋さんが消えて、量販店だけが残りました。

安い新製品を買って、古くなったり壊れたら、リサイクルや捨てて新しい製品を買うだけでよくなりました。

ただ1つ問題が・・・。

お店の店員さんに「専門家」が居なくなってしまい、照明の電球さえ交換出来ない人しか残りませんでした(涙)

また、製品を開発するところ・・◯◯市に大地震が・・・。効率化のために新製品の開発と製品の生産をその工場一手でまかなっていた為、1年間、新製品の開発と生産ができなくなってしまいました〜(涙)

会社は1年間、お客さんに新しい製品を売ることも出来ず、壊れた製品を修理をする人も足りません〜(涙)

街の職人さんである電気屋さんが大切だな〜と、この会社は倒産してから、気がつきました。

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ソフトウエアの開発にも効率化と合併の波が押し寄せ、1つのソフトウエア会社が、全てのソフトウエアを作るようになりました。

ソフトウエア業者が寡占状態になったため、値段が高くなり、プログラマーも要らなくなり、たくさんのプログラマーが職を失っていきました・・・。

そして、時代が変わり、その会社は新しいソフトウエアを作らなければいけなくなり、5万人の新入社員を雇わなければいけなくなりました。

しかーし、自分で行った寡占化のため、プログラマーの総人口が減ってしまい、新しいソフトウエアを作ることが難しくなってしまったのです〜(涙)

しかも、このソフトウエア会社は、ソフトウエアに関するすべてのことを独占していたため、ソフトウエアの発展が、今後30年遅れてしまうことになってしまいました(涙)

終わり
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おおげさなシュミレーションでした〜。

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■ 寡占化の問題
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ということで、商店街の街の電気屋さんとコンピュータソフトウエアの問題。似ているところがありますよね。

最終的に、商店街や街の電気屋さんは競争によって負けて行ってしまいました。

しかし、だからこそ単純に、今までのように商店街や街の電気屋さんを残していったら言い訳ではありません。

商店街や街の電気屋さんの経営方法にも欠点はあるので、それを直していかないとダメです。

ソフトウエア開発でも同じことがいえます。

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■ 勝手にシリーズ化決定!
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前述の「ルビコンの決断」で特集された高松市の商店街。私は考えているに、ソフトウエア開発で広まっている「オープンソース」という考え方に、実はかなりヒントが隠されているのではないかな〜と感じるようになりました。

ということで、今からちょっと長くなりますが、シリーズとして「商店街とオープンソース:その経営・運営方法見比べ」そして、私が一年やってきた concrete5 日本語版の運営と、今後のオープンソースの役割とは・・・を勝手に書いていこうかなと思います〜。

商店街の運営方法とオープンソースの運営モデルが結構似ていることを発見し、今からコミュニティーを本格的にはじめる concrete5 日本語コミュニティーとして、その前にいろいろ検証していきたいと考えているからです。

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<目的>

・商店街とオープンソースの似たところを見つけて
・オープンソースのコミュニティー運営を考え
・もうすぐ開設する concrete5 日本語コミュニティーの運営を考えてみる
・ついてに全国の商店街の方や他のオープンソースコミュニティーの方にも参考になれば
・ついてに会社の経営者の方にも会社経営の参考になっていただければ〜

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<予定>

1. はじめに(この記事)
2. 商店街の構造とオープンソースを理解する
3. 商店街とオープンソースの問題点
4. 商店街の解決策 & オープンソースの解決策
5. concrete5 日本語コミュニティー運営を考える

の5回シリーズで不定期にお送りしようと思います。

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変更・中止・延期あるかもしれません。所詮は本業が大事なので・・・。

行き当たりばったりのシリーズ、よろしくお願いします〜。

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