プレゼンテーションを考える
遅くなってしまいましたが、先週、5/13(水曜)に、名古屋市立大学で行われた、第25回FLOSS勉強会という勉強会に参加させていただき、concrete5 のプレゼンとデモを行わせていただきました
Photo by Auge
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○第25回FLOSS桜山勉強会ホームページ
http://www.adotplus.com/FLOSSS/
このFLOSS桜山勉強会は、名古屋市立大学の河合さん(教授)を中心に、「気軽にオープンソースのことを勉強しよう」という誰もが参加出来る集まりです。
ということで、私がとりもっている、オープンソースのホームページ運営システムである、「concrete5」の一通りの紹介をさせていただきました。
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実 は、いろいろな事があって、直前までプレゼンの資料が準備出来ず、徹夜で臨んだこのプレゼン・・・。特に concrete5 のデモの最中に集中力が切れてしまい、デモを失敗すると、「寝てないので〜」を連発。反対に和気あいあいとプレゼンが出来たかなと思っています。
はい、完全に良い訳です。
○私がプレゼンで気を付けている事、大公開
ずっと前にも書きましたが、基本的に、私のプレゼンは、全てアップル社のプレゼンを盗んでいます(苦笑)
以下は私が以前に書いた、アップルのマーケティングの仕方を分析した記事です。
○アップルのプレゼン術を盗め!(その1)
https://ja.katzueno.com/2008/10/819/
○アップルのプレゼン術を盗め!(その2)
https://ja.katzueno.com/2008/10/822/
○アップルのプレゼン術を盗め!(その3)
https://ja.katzueno.com/2008/10/826/
上記の記事は、プレゼンというより新製品発表をする前にするべき下準備を紹介しましたが、今回は、アップルが行う製品発表プレゼ自体の事を書きたいと思います。
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○アップルのプレゼンはすごいということ
私がアップルのプレゼンを注目しだしたのは、2005年、アップルが全製品の構造を大幅に変えた時のスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションの全編を初めて見た時でした。
この時、私はまだ、事務系の作業をWindowsのノートパソコンで行っていました。
しかし、これを見た時に、全パソコンもマックにしようと決めたのです。
パソコンに詳しくない方は全然分からないと思うのですが、強引な例えで言うと、アップルは、地デジキャンペーンの、全世帯のテレビを、アナログからデジタルに変えてほしいみたいな事を、2年以内にやってほしいと皆さんに説明した訳です。
地デジの変換は、2003年から2011年までと8年間かかるわけですが、もちろん規模が違うとはいえ、アップルは同じような事を2年でやりますと宣言したのです。
ということで、このプレゼンテーションの質が悪ければ、ユーザーはアップルから離れてしまうかもしれないという大変リスクのあるプレゼンテーションでしたが、ジョブズ氏は、プレゼンテーションを大成功におさめ、反対にマックコンピューターの普及がよりいっそう進みました。
ここで、アップルのプレゼンを細かく分析できますが、今回は、プレゼンテーション一般にも応用出来るように・・・私の先週のプレゼンテーションの準備の方法を例にとって、私がアップルのプレ前述から学んで来た事を書きたいと思います。。
○アップルのプレゼンテーションから学ぶプレゼンテーション作成のポイント
まず最初は
1. 優れた製品・サービスを作る事
当たり前ですが、プレゼンをする前に、優れた製品・サービスがなければ、良いプレゼンテーションは作れません。
ですので、先週のプレゼンテーションの前に、Usagi Projectのメンバーさんと共同で、 concrete5 のソフトウエアを使う上で大事な機能等を紹介したマニュアルページ等を直前まで行っていました。
concrete5 は優れた製品ですが、使い方がきちんと分からないと使いこなせません。
勉強会でプレゼンをして、お客様にソフトを使ってもらおうと思っても、マニュアルがないと使えません。
ということで、出来る限り、使い方のページを作り、ギリギリになるまでプレゼンの準備をしませんでした。
ということで、自信のある、より良い製品が作れないと良いプレゼンなんて出来ませんので、まずはこれに専念します。
2. プレゼン作成:下調べ
さて、ということで、本格的に、パワーポイントなどのプレゼン資料の制作に取りかかりますが、私が本格的にプレゼンの資料を作る前に確認している事は・・・。
・時間配分
・お客さんの把握
・実際に話す事のアウトライン
を把握する事です。何分以内で、お客さんはどのような方(どのような知識を持った方)なのかを事前に主催者の方や前回のイベント等で把握し、そして時間配分を決めて、実際に話す内容のアウトラインをだいたい決めます。
これが骨組みとなる重要なポイントです。
3. プレゼン作成:プレゼンテーションソフトを使ってスライドを作成
私がプレゼンテーションで使用しているソフトは
マックのiWorkという製品パックの中に入っている、 Keynote (キーノート) というソフトです。
○Keynote ’09 製品紹介
http://www.apple.com/jp/iwork/keynote/
ちなみに、上記のジョブズ氏のプレゼンテーションでも使われているソフトです。パワーポイントを昔使っていましたが、これを使いだしてからは、その、ボタン1つで出来る豊富な表現力に圧倒されました。
プレゼンをする時に、自分のマックのノートパソコンを持ち込めるのであれば、できるだけ、このキーノートでプレゼンテーションを作成する事を心がけています。
4. プレゼン作成でしては行けない事
どんなにカッコイイ演出が出来るプレゼンテーションソフトでも、あくまでも道具の1つです。
道具をきちんと使いこなせないと意味がありません。
ということで、以下が私がプレゼン作成の時に気を付けている事です。
○効果・エフェクトを多用しまくらない事
特にキーノートでは、スライドを変える時にエフェクトや文字を表示する時の効果がたくさんあって、重要なプレゼンで、傍聴者の気を引こうと、様々な効果を使う傾向がありますが、これはダメです。
例えば、私は、スライド毎を変える時のエフェクトは基本的に変えません。1つのエフェクトにこだわります。
これは、心理的なところもあるのですが、スライド毎に違う効果を使うと、お客さんがそのエフェクト自体に関心が行ってしまって、実際のプレゼン内容から気がそれてしまう事があるからです。
ということで、私は、プレゼンを作成する時に、1つだけ効果を選び殆どのスライドをめくる時の効果として使います。
そして、起承転結の「転」の時に一回だけ違う効果を使います。
また、その動きを自分なりに理解して、この動きはどのような意味を持っているのかを自分で理解するようにします。
私が映画編集で培って来た経験が生きています。
自分の好きな、ドラマ映画をもう一度見直してみて下さい。CGを使ったバリバリSF映画でも、クオリティーの高い映画での殆どの編集は、シーンを変える時に「カット」だけを使っていて、オープニング以外はおおげさなトランジション効果を使っていません。
一番、重要なのは、内容です。
○画面の文字を最小限にする
上のジョブズ氏のプレゼンを見てもらうと分かるように、プレゼンの画面には、文字という文字が全く使われていません。
これは、結構たくさんの方がしているのですが、文字だけを羅列して、配布する紙の資料と全然変わらないじゃないかというプレゼンがあります。
これは、学会などのアカデミックな場など、正確な情報を伝える為に文字を使う事はありますが、私の場合は、基本的に、プレゼンの一枚のスライドに対して、だいだい50文字以内に収まるように努力をしています。
プレゼンテーションのメインは自分のスピーチです。お客さんに自分の気持ちを伝えるのは、しゃべる言葉の方が絶大に効果があります。
プレゼンの画面は、補完的な要素でしかありません。
そして、スピーチでは表現出来ない事・・・例えばイメージや写真等を中心にするべきだと思います。
まあ、画像やビデオを用意するのは、文字をタイプするよりも時間がかかるので、私も時間がない時は手抜きをしますが・・・。
それでも、画面の文字はシンプルに行きます。
○まとめ
と行った感じで、私のアップルをかなりまねたプレゼンテーション。実際にお聞きになられたい方は、京都で行われる・・・。
○オープンソースカンファレンス 2009 Kansai
http://www.ospn.jp/osc2009-kansai/
にて、 concrete5 の紹介プレゼンテーションをする予定です。まだ詳しい時間は決まっていませんが、7月10〜11日のどちらかです。
ていうか、結局は、 concrete5 のプレゼンを見に来てほしいだけなんですが〜(苦笑)
ただ、お断りですが、とある事情で、プレゼン資料がぎりぎりまでできないというのが確定していますので、先週のように「寝てない〜」連発のちぐはぐなプレゼンになるのが確定していますので、お手わやらかにお願い致します。
って今から言い訳〜。
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