オープンな世界へ、次は子育てなイベントかな? – WordCamp Kansai 2014 行って来ました

WordCamp Kansai 2014

2014年6月7日、大阪駅すぐのグランドフロント大阪、ナレッジキャピタルのカンファレンスルームで開催された WordCamp Kansai 2014 (*1) に、WordBench 名古屋のメンバー (DoorKeeper)と一緒に参加してきました。前回の WordCamp Osaka 2012 以来2年ぶりの参加。当日のメインイベント、WordPress 創始者のMatt Mullenweg の基調講演 (Gigazine) や、セミナーのスライドショーまとめはこちらを参考に。

イベント自体のレポートは他の人に任せて、自分なりの WordCamp の感想です。また、WordPress 名古屋コミュニティでは、8月30日に WordFes 2014 (*2) という WordPress の勉強会&合宿イベントも計画しているので、イベント運営自体も勉強させていただくことも含めてのちょっと違う視点の感想です。

※1 WordCamp とは、世界中で開催されている、オープンソースCMS「WordPress」の勉強会イベントのことです。日本では、この他に、WordBench という規模の小さい地域コミュニティがあります。

※ 2WordFes 2014 の本番サイトの公開と申込受付は 6/29 (日) 頃開始を予定しています。

いざ、名古屋から出陣

名古屋組は、車、新幹線などに別れて出発。私は、日本企業サイト向けテーマを開発しているBizVektor で有名な石川さん運転(ありがとうございます)の車に参加させてもらって朝6時半に名古屋駅に集合して、いざ高速を使って大阪へ。共通の目的を持った仲間と楽しく安くイベントに行けるのは楽しいです。今回の旅は往復4000円で行くことができました!

(今後も名古屋のメンバーで東京や大阪の WordCamp イベントに一緒に行く計画をたてるかもしれないので、WordBench 名古屋 やDoorKeeperでの動向を見守っておいてください。)

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途中、東名阪、桑名の大山田PAで、腹ごしらえ、ブラックカレーのパンを朝ごはんを食べ、順調に大阪に向かいました。

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現地大阪駅周辺に、9時ごろに到着。2時間半ぐらいで到着しました。本来、東名阪や名神の京都あたりで渋滞しているのですが、梅雨に入り外出を避けているのか、渋滞には巻き込まれず早い時間に到着しました。

大阪駅周辺で手頃なパーキングは、タイムズ西梅田中央で、24時間最高2500円、しかもタイムズクラブ会員だと2000円ということで、そこに。1キロほど離れたところだと1600円とかのパーキングも有りましたが、距離と値段でここにしました。

会場について

開場10時のところ、9時半に到着。実行委員の方々が忙しく準備されている最中で、開場待ち。開場直前に、受付で並び始めたのですが、なんと受付2番目になってしまいました。開場直前に列をつくるように指示されたので、中には早い時間に来たとしても列の後ろになっちゃった人もいるんじゃないでしょうか。そこはちょっと、WordFes への課題かもしれません。

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前日に行われた WordBench 東京のマットのイベントでも配布していたサングラスがこちらでも!先着400個のうちの1つをゲット。

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会場は思った以上に広く、ゆったりと講演を聴くことが出来ました。2011年のWordCamp 神戸、2012年の大阪では、セミナールームはどれも満席で立ち見の数が多く出たんですが、今回は、会場が素晴らしく良かったために、猶予のある会場だったと思います。

プログラムスタート

実行委員長、額賀さん、そして、高野さんの基調講演がスタート。なんか、生の高野さんのセミナーを聞くのは3年ぶりのような気がする・・・。

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WordPress 創始者 Matt Mullenweg

そして、次は、Matt Mullenweg の基調講演。Mattの到着が遅れそうになり、プログラムを入れ替えますという会場アナウンスを行い始めた時に、Matt が到着。

基調講演が始まりました。詳しくはGigazine Matt Mullenweg の基調講演の記事をご覧頂ければと思いますが、本人の話を聞いていた感想。

生い立ちについて

Matt はヒューストン出身で、お父さんが油田関係を(自分もヒューストンでエネルギー関連のメディアの仕事をしていました。)親近感がわきました。

そして、彼のお父さんは、パソコンは使っていいけれども、壊したら、きちんとお父さんが帰ってくるまでに直さないと行けなかったらしい。自分の娘にもそういう教育をしよう!

また、時々、お父さんは、タイミングが良い時に本を買い与えたりしていました。(自分もそうしよう。)

そして自分の生い立ちから、オープンソースソフトウエア、WordPress の可能性について語り始めました。

自分の作ったプログラムが世界でたくさんの人々によって作られているということを知ってハイになることは、ドラッグをするよりも楽しいと言い、これは本当にそうだと実感しています。(まあ・・・プログラムを作って、イベントを開催して、成功してハイになって、懇親会で酔っ払うのは、すごく楽しいですが・・・(苦笑))

そして、 Matt はだんだんとオープンソースである WordPress の利点を延べました・・・。話の切り替え方が上手いですね。

1. オープンソースの永続性

Matt は元々、b2/cafelog の1ユーザーでしかなかったが、オープンソースであるがゆえに、自分が新しい機能を提案し、そのコードが取り込まれることへの喜びを感じ、b2 の開発が終わってしまっても、オープンソースであるために、ソフトの資産を受け継いで WordPress を開発することができたと話しました。

ここから自分の見解ですが・・・彼は、自分の WordPress 開発歴史を紹介しているのではなく、実は、オープンソース文化の素晴らしさも説いていると感じました。

商用ソフトや、無料であってもソースコードが公開されていない、Facebook を含めたサービスは、ソフトやサービスの開発者が開発をやめてしまったら、その息の根は絶えてしまいます。

商用ソフトは、会社のサポートがあるからと安心して使っているけれども、Facebook は、昔の MySpace のように、いつかは絶えてしまうかもしれないですが、その資産は消え去ってしまいます。自分の Facebook ページで、 いいねの数を集めても、Facebook が倒産すればゼロになってしまいます。(実は自分も、昔、アメリカで MySpace を使ってキャンペーンを行っており、数万人ものフレンド作りをしましたが、MySpace の衰退でパーになってしまった経験があります。)

商用ソフトを使っていて、そのソフト開発会社が倒産してしまうと、ソフトのサポートが受けられなくなります。

オープンソースソフトを使うと、b2 のように開発がストップしてしまっても、WordPress に進化していくことができるのです。そのために Matt は、WordPress を営利目的の会社ではなくて、非営利目的の NPO に資産を移し、非営利で WordPress の運営を行っています。また、NPO だからといって、「解散」はあるので、WordPress Foundation が将来消滅してしまうかもしれませんが、しかしオープンソースであるかぎり、WordPress のソフトウエアの資産は永遠になくなりません。

2. オープンソース VS 商用ソフトや SaaS

Matt は、WordPress が CMS のシェア63% という数字には奢らず、実際には世界のWeb上のシェアでは 23% しかないという数字を強調していたのが印象的でした。

その理由は、数億円をかけて広告をうち、使いやすさを謳っている、商用ソフトや、商用サービス(Facebook や TwitterなどのSNSサービスや、Jimdo や Wix などのWebサイト作成サービス)の「手軽さの代償」です。

商用サービスのほとんどは、ユーザーのデータを収集し、その個人情報をマーケティングデータに使われます。無料であるからと利用することにより、自分たちの生活が監視され続けられ、ごく一部の人々の判断だけによって将来が決まってしまうからです。

ここから自分の見解です。オープンソースソフトは、ソースコードが公開されることにより、自然と、悪いことをしないように監視されます。

悪意を持った人がコードを入れようとすると、必然的にそれが阻止されるのです。

これは、ワンマン社長の企業が業績が悪くなりやすく、きちんとした取締役のいる会社が成長していくのと同じです。

WordPress などのオープンソースプロジェクトは、勇気があれば、だれでも開発に参加することができます。プログラミング能力は必要ありません。だって、イベントのボランティアや、マニュアルを書いたりすることは、初心者の人でもできるからです。(concrete5 も同じです( ̄ー ̄)ニヤリ)

そして、それらの人の意見は、絶対に、ソフトウエアに反映されていきます。 Facebook や Wix や Jimdo のように、ごく一部の社員に勝手に決まっていないからです。

WordPress ( や concrete5) は自分たち主導で、Web上で情報を発信して行けます。その自由を守らないといけないですね。

まあ、Facebook は、自分でも便利なツールだと感じているので使い続けるし、 Jimdo などのホームページ作成ソフトの手軽さも否めないのですが・・・。

講演の後に、Matt と一緒に写真を撮ってもらいました。

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懇親会はクラブで!

そして、今回の懇親会は Owl Osaka という有名なクラブを貸しきって行われました。

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個人的にはすごく楽しめました!

クラブなんて、ロス時代、2010年ぐらいに行ったっきり、4年ぶりに行きました。音響もよく、VIPルームも開放していて、立ち続けるのではなく、座ることもできてよかったです。

ただ、やはり、これだけの大人数のイベントとなると、皆20代ではないので、クラブのような大音響の奏でる場所での懇親会は、WordCamp では考えたほうが良いのではないでしょうか。

当日聞いた不満

  • 座れない
  • うるさい
  • 食事が少ない、長時間並んだ
  • 別途300円〜500円払って荷物を預けないといけなかったと言われた

しかーし、あれだけの大人数を収容できる箱で、大阪駅周辺だと、Owl がベストチョイスだったんじゃないでしょうか。実行委員会の皆さん、会場探しありがとうございました!

発表コーナーでは、今年の WordFes Nagoya 2014 の実行委員長の熊上さんと、副実行院長の野末さんによるWordFes Nagoya の紹介もさせていただき、ありがとうございました。
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LT では、骨折王子(?)こと、骨折をしても、わざわざタイから日本に一時帰国して参加した西川さんのタイでの事情 LT もよかったですが、池田ゆり子さんのLTは最高でした。

■ 組長サイトの作り方
http://www.slideshare.net/lilyfan/kumicho

これ、シラフで見ると、ちょっとドン引きかもしれない内容ですが、懇親会の酔っ払って盛り上がっている中では面白い内容でした・・・。

WordPress の自由さを表現するために、あえて逆説的に紹介しているスライドです。

次の WordPress イベントの個人的テーマ:子育て・子どもにやさしい

ちょー個人的ですが、自分にも最近娘が生まれ、子育ての大変さ、いままでにない自由のなさとともに、その喜びを実感しています。なんといっても、私は自分の妻を WordPress Camp Nagoya を受け継いだイベント、WordBeach 2011 で知り合ったので、WordPress は自分に家族を与えてくれました。

正直、 concrete5 のほうが CMS  で優れていると思いますが(苦笑)家族を与えてくれるコミュニティは WordPress しかありません!

今回、自分は、理解ある妻に甘えて、WordCamp Kansai に一人、やってこれたのですが、ふと、身の回りで、結構たくさんの人が、子育て中なのに気が付きました。

子育てで忙しいお母さんにも参加できる・・・子育てにやさしい WordCamp や WordPress イベント・・・具体的には、託児所スペースがある、WordPress イベントを企画しても良いのではないかと思いました。また、子ども向けのイベントでもいいですしね。

ありがとうございました

2次会、3次会と参加したかったけれど、子どももいるし残念ながら帰途へ。

大津SAで琵琶湖カレーを食べて深夜に名古屋に帰宅しました。(BizVektor の石川さん、帰りも運転ありがとうございました)

Biwako Curry

そんなこんなの WordCamp Kansai 2014 でした。実行委員長の額賀さんを始め、瀬戸さん、加藤さん、ナターシャさん、近岡さん、たきぐちさん、宮内さん、高井さん、ササキさん、ながとみさん、田中さん、もとはちさん、金子さん、森川さん、杉田さん、木村さん、土居さん、滝野さん、石田さん、ほりいさん、たにゃんさん、水野さん、岡田さん、YATさん、小原さん、完山さん、きよはるさん、石田さん、丹野さん、万谷さん、若林さん、深沢さん、角田さん、中根さん、Brenさん、小島さん、北角さん、ちばさん、入谷さん、こばやしさん、木村さん、宮瀬さん、村松さん、冨上さん、こざるさん、キタムラさん(ページ紹介順

スピーカーの皆さん!

(他にも瀬口さんとか、菱川を始めとする、世話人の人などクレジットに載っていない人もいますが・・・)

ご苦労様でした!

P.S. あ、WordFes のページにも、スタッフ紹介ページ作るの提案したい・・・。

あ、みなさん、何度も書きますが、WordFes Nagoya 2014 よろしくです! 8月30日開催です。

あ、あと concrete5 CMS も良い CMS なので触ってくださいね〜。